FE エコーズの評価
駄文シリーズ第五弾。
本日レビューするのは「ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王」
私は元作品の外伝はプレイしたことがないので、比較ではなくこれ単体での評価とする。
良い点
錬成
銀貨や金貨を使うことによって、武器の攻撃力や命中率などのパラメーターを上げることができ、MAXまで上げきると別の武器に進化させることもできる。
特に金貨は数が少なく貴重なので、どのの武器を強化するか悩めるのが楽しい。
錬成自体は過去作でもあったが、強化したところで武器耐久度が0になると、結局壊れてしまうので、勿体なくて使ったことがなかったが、今作に耐久度はないので、錬成製システムと相性がいい。
悪い点
退却
本作には退却というコマンドがあり、3ターンを過ぎれば、好きなタイミングで戦闘を強制終了できるようになっている。
例えば、戦闘マップ上で敵5体が固まっているとしよう。1人で突っ込んで敵一体を倒してターンを終了すると、残りの4体に囲まれて、そのユニットが死んでしまう、これがファイアーエムブレムだ。
しかし本作では、敵一体を倒した段階で退却してしまえば、反撃を食らう前に戦闘終了。
再び戦闘を開始すると、敵の数は4体に減っている。
こうやってチマチマと1体ずつ倒しながら退却を繰り返していれば、簡単に勝てる。
戦略性なんてあったものじゃない。
ラスボス戦など全戦闘でこれができるわけではないが、手強いシミュレーションはどこへ行ってしまったのだろうか。
進軍マップでの敵湧き
進軍マップを動く度に、ランダムで敵が湧くことがあるが、これが邪魔でしかない。
村にちょっとした用事がある時に、途中の道で敵が湧いたら、いちいち倒さないといけない。
この戦闘は雑魚敵を倒すだけなので、単純作業にしかならず、やる意味が感じられない。
ミラのしもべでクラスチェンジ
ファイアーエムブレムでクラスチェンジと言えば、マスタープルフを使ってする物だが、今作ではミラのしもべの前で祈りを捧げてするという仕様になっている。
これが面倒くさい。
大体、ミラのしもべ像はダンジョンの奥の方にあるので、クラスチェンジのたびにそこまで行くのは非常に面倒。
私は下級クラスのレベルがカンストしてからクラスチェンジする派なので、他の用事でミラのしもべの前を通った時にまとめてクラスチェンジさせるなんてことができない。
仲間の誰かがレベル20になる度に、ダンジョンに潜ってクラスチェンジをしなければいけないのはストレス。
また、マスタープルフでのクラスチェンジは、数に限りがあるので、誰をクラスチェンジさせるか悩んだり、最初にマスタープルフを入手したとき、誰からクラスチェンジをさせるか順番を考えたりといった楽しみがあったが、ミラのしもべはノーコストでクラスチェンジできるので、そういう楽しみがなくなってしまった。
DLC(ダウンロードコンテンツ)商法
DLCを買わないと最上級クラスへのクラスチェンジができないのは、まあいいとしよう。それほど強くなく、ゲームバランスをそこまで悪くすることもないので、欲しい人だけ買えばいいという話だ。
問題なのは稼ぎマップの方。
経験値や金貨銀貨の稼ぎがしやすいマップをDLC売るということは、それを売れるようにするために、あえて本編で稼ぎがしにくいように調整しなければならないということだ。
実際、レベル上げの方はまだ良いとしても、金貨銀貨の稼ぎはかなり大変なようになっている。
稼ぎのテンポはゲームの中毒性に繋がっていて、ゲームの本質的な面白さに大きく関連する部分なのだが、金儲けのためにそこを意図的に損なわせるなどとはとんでもない話だ。
3Dダンジョン
これも面倒くさい。
私はシミュレーションRPGとして、戦略バトルを楽しみたくてファイアーエムブレムをやっているわけで、RPGのお約束であるダンジョン探索がやりたいわけではない。
しかもキャラの動きに慣性がかかっていて操作性が悪く(わざとそうしているのだろうが)、戦いたくない敵との戦闘を強いられる。
ザコ敵との戦闘に戦略は必要なく、大抵はオートモードで片がつく。
無駄な時間だ。
疲労度
疲労度という要素を入れた意図は理解できる。
同じキャラばかりがダメージを受け続けると疲労度が上がって、体力の最大値が減ってしまうので、ダンジョン内ではユニットを壁にする戦法を取れなくし、なるべく自ユニットがダメージを受けないように敵を倒さねばならないようにして、難易度を上げているのだろう。
しかし、疲労度を回復するアイテムはそこらへんで無限に手に入るので、結局、疲労度が溜まっても回復すればいいだけ。
戦闘後に回復アイテムを使うという手間が増えるだけで、面倒臭くはなるけどゲームが面白くはならない。
まとめ
悪い部分が多いように見えるが、それぞれの要素が重いものではないので、全体で見たら良作。
今までファイアーエムブレムをやったことがない人が初めてやるんだったら、本作のほうが色々と取っ付き易いので、過去作よりもおすすめできる。