遠赤外線パネルヒーター・サンルミエを買ってみた
1シーズン使い終わったので、その感想。
何故遠赤外線パネルヒーターを選んだのか
用途としては、私は夜中、エアコンは切って寝ているのだが、気温が氷点下を下回ると、寒さで目が覚めてしまう。
では、エアコン点けっぱなしで寝ればいいのかというと、それをすると今度は乾燥が酷くて目が覚めてしまう。
乾燥を防ぐには、加湿器を使えばいいのだが、部屋にあるダイキンの加湿器はストリーマーの音が煩く、寝る時は電源を切らなければならない。
そんな訳で私は、夜中点けっぱでも乾燥しない電気ヒーターを買うことにした。
ハロゲン・カーボン・グラファイト・シーズなど、色々種類があるが、どうせなら一番遠遠赤外線量が多い物にしたいなどと考えながら、家電量販店に行ったり、ネットで探したりした。
しかし、遠遠赤外線量以前の問題として、一晩点けっぱなしにできる商品がない。
どれも就寝時に使う事を想定されておらず、火災防止の為に、6時間でアラームと共に電源が切れるとかだ。
朝の最も寒い時刻に電源が切れ、しかも音が出る(煩くて目が覚める)とか、話にならない。
そこで私がたどり着いたのか、遠赤外線パネルヒーター。
この商品は就寝時どころか、外出時にも点けっぱなしで使えるように作られている。
当然、勝手に電源が切れることはない(地震で転倒したり、布が被さるなどして異常な温度上昇を検知した時のみ、自動で電源が切れる)。
遠遠赤外線量も、電気ヒーターの中でも一番と言われるシーズヒーターよりも、理論上は遥かに多い(次項にて解説)。
サンラメラ・サンルミエ・夢暖望の違い
遠赤外線パネルヒーターにも幾つか製品があり、有名なのはサンラメラ、サンルミエ、夢暖望。
それぞれ何が違うのか、私がネットで調べた範囲では、元祖はサンラメラ。
そこで一緒に働いていたんだか、製造を委託されていたんだかな人か、裁判沙汰を経て独立し、派生品として生まれたのがサンルミエと夢暖望。
私が興味があるのは、裁判内容(どちらの言い分に道理があるのか)ではなく、どの製品が一番高性能なのか。
サンラメラが凄いのは、一般的な電気ヒーターは発熱体(ニクロム線など)の表面に遠遠赤外線を発生させる物質(セラミックなど)を塗っただけなのに対し、セラミックそのものを発熱させて遠遠赤外線を出してるイメージ。
そういうことができるのが、昔はサンラメラだけだった。
サンルミエは平成20年に100%セラミックを成功させたらしい。そこで一応サンラメラに追い付いた(商品ラインナップな中には100%セラミックじゃない物もあるから注意)。
夢暖望はそのような記述が無いので、他の電気ヒーターと同じく、表面にセラミックを塗ってるだけの可能性が高い(もし違ってたら訂正する。詳しい人がいたらコメントで教えてほしい)。
夢暖房はここで脱落。
サンラメラとサンルミエ、どちらがいいか。
消費電力はサンラメラの方が100W低く、これで部屋の暖まり具合が同じなら、サンラメラの方が熱効率が高いという事だ。
事前に比べることはできないが、多分サンラメラの方が元祖だし、性能は良いのだろう。
それで値段もほぼ変わらないのだから、私はサンラメラが欲しいと思った。
しかし、残念なことに、今シーズンはサンラメラは売り切れ。
サンルミエで妥協した。
よって以下は、サンルミエを使った感想。
遠赤外線パネルヒーターのデメリット
よくレビューで書かれる不満として、電気ヒーターはエアコンや石油・ガスストーブと比べて部屋が暖まりにくく、電気代も高いというものがある。
遠赤外線パネルヒーターも暖房性能が低く電気代が高いのか。
暖房性能
サンルミエの暖房性能は、はっきり言って高くはない。
多分、広いリビングとかでは使い物にならない。
遠赤外線パネルヒーターという製品は、どれもこんなものなんだろう。
しかし、私がRC造築10年5.5畳の部屋で使った限りでは、この程度で十分だった。
昼間の仕事中は、机の隣で足が暖まるように使い、夜はベッドの方に向きを変える。
これで、最低気温-5度の日でも、特に寒さを感じることはなかった。
電気代
エアコンは一切使わず、暖房器具は遠赤外線パネルヒーターのみとして、この前の冬で一番多く電気代を使った月が8700円。
ちょっと高いように感じるが、エアコンのみ使用の3年前の冬で一番多く電気代を使った月が8200円。
年々電気代が上がっているのも考えると、エアコンに比べて遠赤外線パネルヒーターが特に高いという事はないのではと思う。
しかも、エアコンのみの時は、就寝時は寒くても我慢してエアコンを切っていたのに対し、サンルミエは1日中点けっぱなしで好きなように使ってこの料金なのだから、遠赤外線パネルヒーターの方がコスパは上と言ってもいいだろう。
ただし、私は弱(325W)での使用が殆どだったのでこのような結果となったが、主に強(700W)で使ったら多分エアコンよりも大幅に高くなる。
常に熱源の近くにいられるという条件でなければ、弱では足りないと思うので、二人以上が住む部屋での使用では、エアコンよりもコスパは悪くなると思われる。
サンルミエの不満点
購入価格が44000円と、電気ヒーターの中ではかなり高価であったが、値段分の満足はできた。
一応、ちょっとした不満点としては4つ。
まず、電源を入れるとデフォルトが自動モードなのが気に入らない。
私はほぼ弱で使い、一度も自動モードは使わないのだが、製品の仕様上、毎回電源ON→弱を押す→自動モードOFFと、使用し始める度に3回ボタンを押さなければいけないのが煩わしい。
前回、電源OFF時の状態を記憶しておいて、次に電源を入れたらまた同じ状態になってくれたら、電源ボタンを1回押すだけで済むので良かったのだが。
続いては、ボタンのランプが明るすぎる。特に電源ボタンの緑色。
これだと寝る時に眩しくて目障り。
私は適当な蓋を被せることで対応しているが、これもまた煩わしい。
それから、使い始めて1ヶ月で黒いシミができたこと。
1シーズンの使用で鉛筆の芯の直径程度の点が一つ出ただけなので、今のところはクレームを入れようとは思わないが、今後どうなるのか。
最後は、説明書にも書いてある通り、電源ON/OFF直後、数十分パチパチ音がする。
炭素がどうたらと、製品の構造上仕方のないことではあるが、私のように神経質な人は、少し耳障り感じるだろう。
まとめ
一人暮らしで狭い部屋に住んでて、乾燥が嫌ならおすすめ。
この前の冬は一度も加湿器を使わなかった(例年部屋干し前提)。
夜中もエアコンと加湿器でよく、毎日給水する手間が苦にならないと言う人は、高い金を払って遠赤外線パネルヒーターを買う必要はないだろう。
もし何年かしてサンルミエが壊れたら、また4万以上払って、次はサンラメラを買うつもりだ。
それくらい私は遠赤外線パネルヒーターを気に入っている。
サンラメラ
サンルミエ