エクストルーパーズの評価
駄文シリーズ第十八弾
本日レビューするのは「エクストルーパーズ(3ds)」
カプコンという有名メーカー発売の本格アクションゲームながら、この時代にまともな攻略サイトが一つもないような、知名度の低い作品。
そうなってしまった理由は何なのか、ネットの上の隠れた名作という評価は妥当なものなのかを考えつつ、レビューしていこう。
良い点
サードパーソンシューティングとしての質の高さ
基本的に、メインウェポンとサブウェポンと、近距離攻撃の蹴りを使ってエイクリッドというモンスターを倒していくゲームだが、アクションの質はまあまあ高いといえよう。
エイクリッドにはコアがあって、その部分を攻撃しなければほとんどダメージが通らず、ただ闇雲に武器を連射すればいいというものではない。
また、エイクリッドの隙を突くことで(例えばアルマジロっぽいやつが転がって攻撃してくるのだが、その最中に側面からミサイルを撃ち込むと転ぶ)アンカードライブという敵を一時的に動けなくさせるアクションができる。
各章最後のボスも戦い方が全く違うので、本格的なアクションシューティングゲームが好きな人は楽しめるだろう。
悪い点
本編が短い
それなりに寄り道しつつ、エンディングまでのプレイ時間が14時間弱は、ちょっと短いような気もする。
ステージクリア型のアクションゲームとして考えれば、そんなものかもしれないが、ミッションとかがあって素材集めて武器作ったりする類のゲームとしては短いのだろう。
クリア後には全武器最高レベルにしたり、全ミッションクリアをしたりするのだろうが、私はどちらも8割方やって総プレイ時間20時間で飽きた。
武器が少ない
比較対象として適切かは分からないが、私が今までプレイしたアクションゲームの中で面白かった、カスタムロボやバルドシリーズや斬撃のレギンレイヴと比べると武器が少ない。
それぞれの武器は数段階グレードアップができるが、しかし弾数・弾速・威力・リロード時間などのパラメーターが上がるだけでアクションが変化するわけではない。
メインウェポン
銃が5つあるが、その内2つは上位互換なので、実質3つ。人間に対して強く、弾数が多いマシンガンと、エイクリッドに対して強いレーザー銃と、射程と威力は高いが高速連射できないハンドガンの3種類のみ。これは流石に少なすぎではないだろうか。
サブウェポン
全18種類だが、属性(このゲームには炎・氷・雷の3属性がある)が違うだけというものも。
ファイアーGランチャーとスタンGランチャーとアイスGランチャーは、属性とパラメーターが違うだけで、グレネードランチャーという武器として中身は同じ。
ロケットランチャーとプラズマボマーも同じ単発広範囲ミサイル系。
アイシクルガンはメインウェポンのマシンガンに氷属性がついているだけ。
プラズママグナムはハンドガンに雷属性と貫通がついただけ。
残りの炎武器は4つで、ガトリングガン・フレイムランチャー・ホーミングミサイル・ホライゾンミサイルはそれぞれ、その場で連射(撃ちながら動けない)・火炎放射器・誘導小型ミサイル・水平にミサイル数発同時発射というもの。
雷武器の残りはプラズマガン・プラズマキャノン・プラズマブレイドで、低速誘導痺れ弾・長距離単発レーザー・近接武器(普通に使えば剣、前に移動中に使えば槍、後ろにキー入力すればハンマー)。
氷武器の残りはショットガン・リングショットガン・フリーズガン・デスブリンガーで、ショートレンジ高威力・連射貫通リング弾・地面に沿って氷攻撃・衛生軌道砲。
あと、ロボットに搭乗中の武器でブーメランカッター。
これで全部。ここに書き切れるくらい少ない。
近接攻撃
その場で使えば回し蹴り、ステップ中に使えばアッパー、ダッシュ中なら飛び蹴り。
ロボに乗っている時は、連続パンチ。
それだけ。
ストーリーが面白くない
マンガチック爽快アクションというジャンルを謳っているのだから、ストーリーに力を入れて制作されたゲームなのだろう。しかし、話の内容自体は、それほど面白くはない。演出が凝っているので見ていられるが、シナリオ単体で評価するなら平凡も平凡。伝説の勇者的な男の息子が、謎の美少女と出会って、悪者の陰謀に立ち向かいながら世界の破滅を防ぐという、ありがちすぎるストーリーだ。世界観の掘り下げが浅く、結局なんだったのかよくわからないままに、気がつくとエンディングを迎えている。
ストーリーがエフェクト掛かりまくりの漫画形式で進んでいくので、話が長くなるとその分だけ手間が増えてしまうから色々端しょったのだろうが、その結果として薄っぺらくなってしまってはどうしようもない。
まとめ
アクションゲームとしてのクオリティや完成度は高いが、ボリューム不足。シナリオも全5章で、大ボスの数もそんなもの。
もしもこれが人気作になって、シリーズとして3作品くらい重ねたら、武器や敵の種類がどんどん追加されていき、そうなればコスパの高い名作になるのだろうが、知名度の低さから考えればこれの続編が出る可能性は限りなく0に近いと思われる。残念だ。