どうせ選挙に行っても無駄だと思ってる人へ
架空の衆院選があります。
あなたの選挙区に三人の候補者が出馬しました。
自民党の佐藤太郎、共産党の志位和子、日真党（新党）の直江大和です。
佐藤太郎は大臣経験者で知名度も高いですが、あなたは彼に対して良い印象も悪い印象を持っていません。
また、あなたは無党派層で特に自民を支持しているわけではありません。
志位和子は「日本に住む貧しい外国人は、日本人よりも優先的に生活保護を与えられるべき」と発言しており、あなたは彼女の事も共産党も大嫌いです。
直江大和は新人なのでよく分かりませんが、あなたは既存の政党にうんざりしているので、投票するのなら彼にしようと思いました。
しかし、世論調査の結果などから、佐藤が当選するのが確実で、どう頑張っても直江が勝つことはありえません。
なので、あなたは投票するだけ無駄だと思い、選挙に行きませんでした。
そして選挙結果はこうなりました。
佐藤太郎 105126票
直江大和 51042票
志位和子 17352票
予想通り佐藤太郎の圧勝です。
これを見たあなたは
「やはり投票しても無駄だった。行かなくてよかった」
と思いました。
この話を読んで、気になる点はありませんか？
なければあなたは大切なことを見落としています。
本当にこのような結果になった場合、もしあなたが投票に行っていれば、その一票で大きな変化が起こります。
あなたが直江大和に入れていて、有効得票数が
佐藤太郎 105126票
直江大和 51043票
志位和子 17352票
という結果だったとしたら、あなたの嫌いな共産党に３００万円の損害を与える事ができました。
たった一票の差で、悪徳政治集団に３００万円のダメージです。
全く無駄じゃありません。
何故このような事が起こるのかと言うと、選挙には供託金があるからです。
衆院選では、有効票数の１０％を獲得しなければ３００万の供託金が没収されます。
計算してみましょう。
最初の票数は、佐藤太郎105126票、直江大和51042票、志位和子17352票、足し算すると173520票。
ちょうど志位和子が全体の10％です。
あなたが、佐藤か直江に入れれば、合計票数が173521になり、志位の得票率は9.999942％に変わります。
これは架空の話ですが、実際の選挙はどうでしょうか。
年にもよりますが、共産党の得票率はどの選挙区でも大体１０％前後です。
たとえば第44回衆議院議員総選挙の東京都第14区だと
松島みどり 自由民主党 118,771票 55.4%
井上和雄 民主党 69,108票 32.2%
伊藤文雄 日本共産党 22,131票 10.3%
前田真司 無所属 4,478票 2.1%
２位を１位にして当選者を変えるためには５万票必要ですが（民主党を勝たせても仕方ありませんが）、共産党に供託金を払わせるだけなら１万票でいけます。
まとめ
選挙は誰が当選するかが全てではありません。
国民の為に政治をする気が一切ない政党の供託金を没収させる為。
逆に、日本の為を思って無所属で出馬した人が供託金を取り戻せるように。
当選者が殆ど確定していても、投票は無駄じゃありません。
当選して欲しい人がいなくても、嫌いな候補者がいるなら、投票は無駄じゃありません。
選挙に行きましょう。