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おざわ鍼灸院に通うのをやめた理由

   

国立おざわ鍼灸・整骨院に一年通い続けて、ある程度鍼の効果を感じながら、それでも通うのをやめた理由。

期待感の消失

まずは、期待感が消えたことです。

ここでの施術中に、腕の良い鍼師と稼げる鍼師は別なのか聞いたところ、ある所までは経営の上手さだけで行けるけど、その先は技術がないと無理だということを教えてもらいました。
私が思うに、その技術とは、期待させ続けられるだけの効果を出せる程の鍼の上手さなのでしょう。

はっきり言って私は最初から全く期待していませんでした。
どうせここでも治らないんだろうけど、駄目元でやってみよう。
そんな想いでのスタートです(それを言うと精神論が飛んでくるので、敢えて口には出してませんが)。
しかし、いざ施術を受けてみると、鍼を打つたびにトリガーポイントにガンガン響くので、もしかしたらこれは治るんじゃないかという気が5%くらいしてきました。
ここの前に通ってたきたの鍼灸院整骨院と同程度の効きだったら初回で切っていましたが、ここの鍼はそれと比べると圧倒的でした。
通ってみようと思わせるだけの技術をここの院長は持っていました。
それからひと月、施術回数が10を超えても、鍼は変わらずビンビンに効いています。
肩の痛みやその他体調(不眠・ふらつき・頭痛・倦怠感等の不定愁訴)に大きな変化はありませんが、こんなすぐに効果が出るとは思ってないので、期待感は持続です。
なんかもう、ひと月を“こんなすぐ”と感じるあたりが毒されてますね。
それと、院長の話では、首こりはある時を境に突然良くなるケースが多いのだそうです。
take with a grain of saltですが、この人のブログに30回で治った患者の実例とかが書いてあるので、自分もそのくらいまでは粘ってみようと、半年後。
50回を超えても突然良くなる瞬間は訪れません。
最初の頃はほぼ全本数ヒットしていた鍼も、悪い時は半分以上が不発。
私を期待させ続けるのはここが限界でした。

とは言え、期待感が無くなっても、これで即通院終了とはなりません。
鍼を打たないよりは打ってる方が、僅かながらではあっても確実に体調は良いので。

募る不信感

もう一つの理由は、ざっくり言うと「不信感」でしょうか。
ちょくちょく首を傾げたくなる場面があったんですよね。

情報教材

まず最初は、情報教材を売っているところです(詳細が気になる方はググってみてください)。
情報教材って9割以上が詐欺じゃないですか(偏見?)。
人の弱み(難病)やコンプレックスに付け込んで、ゴミみたいな情報を高値で売りつける。
ステマしまくりで、検索の邪魔にもなる。
最低の商売だと思います。
それについて聞いたら
「あれを見てここを知って治療院まで来てくれる人がいるんですよ。買う必要があるかと聞かれたら、買わなくていいと答えますね」
だそうです。
まあ、この程度はいいとして、次。

難聴治療

毎週、私と同じ午後一番の時間に難聴治療の為に通っている老人がいて、開院まで外のベンチでよく喋っていました。
ある時からぱったり見なくなったので
「あの人は通うのやめちゃったんですかね?」
と聞いたら、しれっとした様子で
「体調が優れなくて来るのが大変なので、自宅療養に切り替えました」
と。
体調を良くするための鍼治療院に、体調が良くないから来ないって、おかしな話です。
どうして誤魔化そうとするのか。
私はいつも喋ってたので、分かります。
鍼打っても良くならなかったから、おじいさんは見切りをつけて来るのやめたんですよね?
数センチの段差を越えるのも困難な脚の状態で、頑張って毎週独りで通ってた年寄りに対して
「あの人は通うのやめちゃったんですかね?」と聞かれたら
「思い通りの効果が得られず、鍼を断念されてしまいました。期待に添えられる治療ができなかったことを残念に思います」
くらいのことは言えないんですか?
数万円払わせて患者が満足できなかったことに、ほんの少しの申し訳なさも感じないのですか?
大体、難聴は鍼なんかじゃ滅多に治らないでしょうに。
治せない可能性の方が高いことを、ちゃんと事前に説明したのでしょうか。

まあ、これも自分には関係無いのでいいでしょう。
ここからが問題です。

トリガーポイント療法の限界

私は、相手が嫌がりそうな事をわざと聞き、それについてどう返答するのかによって、力量や人格を見極めようとします。
この治療院でもやりました。
通い始めて10ヶ月くらいの日。
「これだけやっても俺の肩が良くならないのは、鍼治療の限界ですか?それとも小沢さんの限界ですか?」
我ながらきつい質問だと思います。
自分が選んだ技術を否定するか、自分自身の腕を否定するかの二択ですから。
でもこの時点でもう50万くらい使ってる私には、それを問いかける権利くらいあるのじゃないでしょうか。
電車に乗ってる内から、どんな答えが返ってくるのか楽しみにしてたのに、がっかりしました。
「○○さんにとって治るっていう言葉が何を意味しているか分からないんですよね(半ギレ)」
「最初からずっと言ってますけど、一日中プログラミングをしても肩が痛くならない状態の事です」
「そこまで良くするのは難しいと思います。その体勢は負担が掛かるので」
そうはぐらかし、逃げられました。
つまり、こっちが悪いと?
鍼は最高の治療法で、自分の腕も確かだから、それで治らなければ患者側の責任だと、そう言いたいんですか?
この段階で私には大分不満が溜まってます。
最後、決め手。

診断ミスを認めない

通い始めの頃に、肩を動かした時にゴリゴリ音について、治るかどうか聞きました。
音と痛みに直接関係はありませんが、調子が良い時の方が音が少なくなるので、私はこれを一種のバロメーターとして用いています。
きたの鍼灸院整骨院では治らないと言われましたが、ここでは自信満々に治せると断言されました。
それから一年、
「そう言えば、肩の音は全然無くなりませんね」
そう言った私に対する院長の言葉は、予想通りの物でした。
「もう少し仰向けの治療を続けたら音がしなくなるかもしれませんよ」
これで私は通うことをやめると決心しました。
どういうことか説明します。
70回目あたりで、全然肩こりが治らないので、このままやり続けても駄目な気がして、自分で筋肉について調べたところ、仰向けでしか鍼を打てない肩関係の筋肉があることを知りました。
今までずっとうつ伏せしか施術をしなかったので、一度仰向けでやってみてはどうかと、こちらから頼みました。
それでやってみたら、抜群に効きました。
これは院長にとって完全に予想外だったらしく、驚いていました。
仰向けだと首には打てず、首こり治療も大事なので、それ以降は一回ずつうつ伏せと交互で施術する事になりました。
私がイラついた理由、分かってもらえますよね?
どの口が「もう少し仰向けの治療を続けたら音がしなくなるかもしれませんね」とか言えるんだと。
だったらもっと早くから、うつ伏せでの治療の効果が大分薄れてきたあたりで、仰向けでの施術を提案すべきでしょう。
私が言い出すまで、仰向けでの鍼に効果があるって気づけなかったのは、そっちのミスでは?
それについて一切悪びれもせず、よくもまあそんなことが言えますね。
ここの院長がプライドの高い人間だということを、私はよく知ってます。
「これだけやっても俺の肩が良くならないのは、鍼治療の限界ですか?それとも小沢さんの限界ですか?」
だからこの質問にも答えられなかったんですよね?
仕事に対して矜持を持つのは大切なことでしょう。
でも、だからこそ、間違えた時は一言謝りませんか?
自分の非を認められない人間は、私は信用できません。
「もう少し仰向けの治療を続けたら音がしなくなるかもしれませんね」
その言葉も信用できません。
一年治療して
「首の治り具合は40%くらいですかね」
これも信用できません。

通うのが馬鹿らしくなった

駅の近くの大きな治療院兼住居と、私は車に興味がないので、それがどの程度の値段なのかは知りませんが、駐車場にはベンツが止まっているのを見て、連休はハワイに旅行だったというのを聞いて。
儲かってますね。
経営、とても順調ですね。
若くして成功者じゃないですか。
私の肩は治せないのに。
60万払ってこの程度なのに。
もう、これ以上ここに金は使いたくないな。
通うのやーめた。

こうして私の一年は終わりました。

補足

最後、悪口みたいになってますが、個人的にはここの院長のような人は好きです。
20代前半で起業してここまで上手くやってきた事、自分にストイックな性格、それなりの金額を稼ぎつつも仕事一辺倒ではなく家族(子供)を大事にしているところなど、尊敬できる部分も多いので、魅力的な人だと思います。
ただ、患者としては、治療よりも事業拡大に情熱が傾いている鍼師の所には通いたくはないかな。

それと、60万以上使った事について。
無駄にしたとは思っていません。
もし仮に、通う前の自分に言葉を送れるとしても、やめておけとは言わないです。
肩こり治療を検証する上では、必要な経験でした。
加えて、同じ金額を使ってここよりもいい治療効果を出せる手段が、現段階ではまだ見つかっていません。
ですので、肩こり・首こりのせいで生活が辛くて、他の所で整体などを試したけど全然治らなくて、もうどうしようもない人が、一縷の望みを託してここに行こうというのなら、それはそれでいいんじゃないでしょうか。
でも、行く前に知っておいて頂きたいんです。
100回行ってちょっとしか治らなかった人間が、少なくともここに一人いることを。

と書いてから半年後、何度もブロック注射を受けてみて、こっちの方が値段も安く効果も高いような気がしています。
あらゆる症状について、鍼(トリガーポイント療法)がブロック注射に勝る部分が思いつきません。
そこらへんの詳細は、いずれ別ページで纏めるとして。
重症患者は国立おざわ鍼灸・整骨院に行くよりも、腕の良い(←ここ大事)ペインクリニックに行くことをおすすめします。
西東京だったら三鷹痛みのクリニックの口コミが良いでしょう。
そこで治らないなら後は上頚神経節ブロックです。特に難聴の方は。

2019年追記:ここよりも腕が良くて安い鍼灸院を見つけました。
今考えると、小沢さんは別に大したことなかった

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