こころ鍼の口コミ(築地)
やの針灸院に通って5回目の時、矢野さんから気功に興味はないかと聞かれた。
気功メインの治療院はまだ行ったことがないので、興味はあると答えたところ、こころ鍼を紹介された。
ここの院長である田中さんは、矢野さんと同期で、共に浅川さんの下で鍼灸を学んだ人だそうだ。
田中さんには浅川さんの他にもう一人師匠がいて、そっちは気功が凄い人らしい。
それで今は、気功を使った鍼治療をしていると言う。
場所が築地で八王子から近くはないが、せっかくだし通ってみることにした。
施術内容は、やの針灸院や浅川さんの東京中医鍼灸センターとほぼ同じ。
ツボに鍼を打ったり、お灸したり、吸い玉したりの完全東洋系。
一番の違いは、診断に舌診や脈診よりも、気功を重視する所。
田中さんは手をかざすと気の流れが感知できて、どこが悪いか分かるらしい。
と言っても、そのやり方で悪いと指摘された部分(内臓)が、私は悪くなかったので(自覚症状がないだけで本当は悪いのかもしれないが)、本当にそれで分かるのか疑問ではある。
施術時間は60分弱で、矢野さんと同じく仰向けで鍼打って暫く放置してから次にうつ伏せのスタイル。
鍼の本数は全部で25~35本位と、矢野さんほど多くはない。
また、矢野さんは放置中も色々話をしてくれるが、田中さんは施術室から出て行ってしまう。
基本的に複数患者の同時進行はしないので(時間帯によってはやることもあるらしいが、私はそれに当たったことはない)、こちらから何か質問をしたりすれば、そのまま居て色々答えてはくれる。
逆に言うと、こっちが話さなきゃ最低限の事しか話してくれず、見た目も気難しそうな感じなので(実際に話してみれば、別に気難しい人じゃないことが分かるが)、矢野さんのように優しく相手をしてくれる鍼灸師が好きな人は注意。
治療効果は、週1で4回通って全く変化なし。
大抵の患者は4回もやれば効果が得られるそうで、遠い所を無理に来てもらうのも悪いから、ここらで終わりにした方が良いと言われた。
しかし次週に銀座で買い物をする予定があったので、一応5回目も受けてみた。
すると、その翌日は妙に腕の調子が良かった。
これはもしかしてと6回目も受けたが、次はそこまで変わらず。
後4回くらい試して、もう一度調子が良くなるか試すのもありだとは思ったが、他にまだ行きたい鍼灸院もあるので、6回目で終了にした。
料金は5000円で、東京中医鍼灸センターより1000円安く、こっちは施術者による技術力のばらつきがないことも考えると、とりあえず東洋系の鍼灸を受けてみたい人には、距離が同程度なら、こころ鍼の方がおすすめ。
勿論、一番良いのはやの針灸院だけど、あっちはもうやってないのだから仕方がない。
あと、気功について少し、私の所感を書いておこうか。
気の通りをよくするために、田中さんからスワイショウという運動を教わり、通院中は毎日それを行っていたが、自分は特に効果は感じなかった。
気功が実在するかについては、何とも言えない。
矢野さんも田中さんもあるものとして施術を行っており、嘘をついているとは全く思わない。
荒牧さんのあれは都合が良過ぎて胡散臭いし、人間的にも信用できないが、矢野さんや田中さんは金稼ぎより患者を治すことを大切にしてる感じが伝わってくる。
田中さんに至っては、疲れるから1日に5人しか診たくないと言ってるので、儲けの為にやってるわけじゃないのだろう。
そして、施術中に田中さんが効果が出ないことを困っている様子だったので、私が「もっとスワイショウを頑張らないと駄目ですかね?」と聞いてみたら、「治らないからと言って、患者がもっと頑張る必要なんかない。頑張るのは治療する側で、治らないのを患者のせいにしちゃいかん」と返答された。
それで私は、田中さんは信用に値する鍼師だと思った。
治らないと逆切れするどこかの鍼師もこの姿勢を見習ってほしい。
ただ、じゃあそれで気功が絶対にあるのかというと。
患者によっては、こころ鍼のドアを開けて院内の空気に触れただけで、体調が良くなるとか、それは流石にって。
矢野さんが「田中さんは気功で手から白いのが出せるから、今度行ったら見せてもらいな」と言うので、田中さんに頼んでやってもらったが、私には白いのは見えなかった。
例えば色盲なんかは特定の色の存在を感知できないのだから、それと同じで気功も感知できる人とできない人がいて、私は後者だと言われたら、それを否定するつもりはない。
まあ、結局は治るか治らないかが問題なわけで。
気功のあるなしは、私にとってはどうでもいい事だと思っている。
6回通って治らなかった、その結果が全てだろう。
オカルトが大嫌いな人はここは合わないのでやめておいた方がいいが、気功を信じていない人でも、傍から見ればやっていることは普通の東洋鍼灸なので、それを理由に選択肢から外す必要はないかなと言うのが私の印象だ。